ドローイング展
昨日20日から元浅草のアトリエギャラリー七軒町での『ドローイング展』が始まりました。
この白い2体が私の出品物です。今回はなぜこの2体になったのか少し長い解説をつけました。
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ドローイング展によせて
かれこれ15年ほどフェルティングニードルという手法で造形してきました。特殊な針で動物の原毛(特に羊毛)を繰り返し刺すことで成形します。原毛を圧縮し生地にする『フェルト』は 聖書の『ノアの箱舟』のエピソードに見られるほど古く、日本に現存する最古のフェルトは正倉院が収蔵する毛氈と言われています。しかし、原毛を針により『フェルト化』する手法として、日本で認知され始めたのはごく最近のことです。これを的確に表す日本語はまだありません。
立体造形の『ドローイング』とは何か? 未だ模索中ですが…フェルティングニードル手法での針が絵画における筆に相当するとして、その針で私にとって初めての手法を試すことにしました。ペレットを内蔵させてから刺すとフェルトが中空になります。置き方によって変形する個体ができる。そこに表現の広がりを感じます。
まだまだ未消化のことばかりですので、ご意見ご感想などお聴かせ戴けましたら幸いです。
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今回の課題で、個々の作品は完成品ではなく創作の過程の表れで、生きている限り先に続くのだと… つくづく思いました。そして創作はもっと自由でいいんだなと。